イタリア商談報告 【第2弾 テヌータ・ウッチェリーナ】

土着品種“ロンガネージ”でのワイン造りに情熱をそそぎ、“ピッコロ・アマーロネ”と呼ばれるまでにした人に出逢いました。
日本での輸入代理権を獲得!私たちも共にそのワイン造りに情熱をそそぎます。
ここは、エミリア・ロマーニャ州のラベンナにある極めて小規模のワイナリー“テヌータ・ウッチェリーナ”。
がしかし、このワイナリーがエミリア・ロマーニャ州のワイン史を変えようとしています。このワイナリーの名を世に知らしめたワインが“ブルソン・エチケッタ・ネーラ”、ロンガネージ種といわれる土着品種を使用して造られるワイン。 もともとこの品種は酒精強化ワイン(デザートワインなど)の添加ブドウとして使用されていました。ですが、小粒な実でしっかりとしたタンニンや風味を感じれることから、アルベルト・ルスティカーリ氏(テヌータ・ウッチェリーナ オーナー)が、この品種でエミリア・ロマーニャを代表するワインが造れないかと試行錯誤が始まり、予想以上のワインが出来上がりました。それが、ブルソン・エチケッタ・ネーラです。このワインは2001年収穫ブドウから醸造、2005年に初めて3,000本のワインがリリースされました。後に少しづつ生産量は増えていますが、現在でも12,000本程度しかリリースされていません。『ブドウの出来が悪い時は、造らない。』というアルベルト氏のこだわりとブドウに傷をつけないために収穫は手積みを行なっているからです。このブルソンというワインにかける“情熱と魂”を強く感じさせられます。私たちは、このワイナリーからリリースされるブルソン・エチケッタ・ネーラ他の日本での輸入代理権を取得、また、今年2009年収穫のブドウから、私たちのためのブルソンも醸造してもらうことになりました。(通常18ヶ月のバリック(樽熟)を24ヶ月するなど)
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迎えられた場所は、ホテルのレストラン、ですが、デグスタツィオーネ(試飲会)のセッティングがされ、そのワイナリーの家族全員とのミーティングとなりました。写真の右端が現オーナーのアルベルト・ルスティカーリ氏、左端が奥様のアントネッラさん、中央は私たちの現地コーディネーターのロベルト・ガレアーティ氏。
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デグスタツィオーネの様子、眼鏡をかけた方はアルベルト氏の父。『この人はブルソン(赤ワイン)造りの情熱ばかり語るけど、白ワインも得意よ』と奥様の冗談が飛び出す雰囲気で、8種類のデグスタツィオーネをしました。プリモ・ピアットは、この土地の郷土料理“パッサテッリ・イン・ブロード”と言われるもので、パン粉、パルメザンチーズ、卵などを混ぜた練り粉を穴あきレードルなどを通して4センチほどの長さに押し出したパスタのスープ。
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【デグスタツィオーネ(試飲)のワイン】
土着品種 ランツェーザ種で造られたフリッツァンテ(発泡酒)とサンジョヴェーゼ・ディ・ロマーニャ。
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そして、ロンガネージ種の2004ブルソン・エチケッタ・ネーラとサンジョヴェーゼ・ディ・ロマーニャ リゼルヴァ。ブルソンは、毎年9月上旬に収穫され、3週間程度の追熟を経て糖度が15度程度になった後に圧搾します。醸造過程での最大の特徴です。濃いめのガーネットレッド色でブラックチェリーやバニラ、チョコレートをも思わせる複雑な香りで、力強いタンニンを感じるフルボディタイプでした。時間が経つにつれ酸味のバランスがとれ、その味わいの変化を十分に楽しめます。スパートスカーナ(オルネライア、サッシカイアなど)やバローロ、バルバレスコに勝るとも劣らない実力がありました。もちろん長期熟成タイプなので、後にヴィンテージものもその価値を現すことでしょう。
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サンジョヴェーゼ“クリボ”とマルバーシア種で造られたデザートワイン。
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アルバーナ・ディ・ロマーニャ種とサンジョヴェーゼ種で造られたデザートワイン。
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醸造所、今は極めて小規模で古めかしいですが、来年にはラヴェンナ市の助成金を受け、改築されます。市もこのワイナリーの功績を認め、その期待が大きいことが伺えます。
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500リットルのフレンチオーク樽を使用しています。昨年2008年収穫のブルソン、リリースは2012年。
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昨年リリースされたブルソン2004がワイン品評会で最高賞のディプロマ・グラン・メンツィオーネを獲得。
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その他リリースされているアルバーナやパッシートなどのワイン評価もとても高いです。
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