北代キャンベルジュースの夢叶う!

新潟はいよいよ葡萄最盛期を迎えた。今年も天候に恵まれ、最高の葡萄がたわわな実をつけている。『1,000kgのキャンベルを売って下さい。他に無い葡萄ジュースにします!』と農家の方々にお声掛けをしたのが、今年の4月。
それから3ヶ月が経って、収穫間近。『生食用に丹念に世話して出来上がった葡萄だから、安くは売れない。他のワイン用やジュース用のように生らせぱっなしで、袋も掛けず、ボルドー液づけにしたものなんか作れない!これ以下の価格では無理。』と言われ、組合長のあまや農園の南雲さんの取り纏めでここまで進んだ話が暗礁に乗り上げた。正直、困った。。。お客様に喜んで頂きたい!うちでしか味わえないものを提供したい!という気持ちは変わらない。
数日、考えに考え、生産者の方々が大事に育てた生食用葡萄“キャンベル”だから、仕方ない。と覚悟を決めた。無事に1,000kgのキャンベルが確保された。次は圧搾、果汁、瓶詰めの段取りだ。だが、ここでもまた高いコストに悩まされた。何か得策は無いか。。。
ふと思い出した。圧搾機か。。。そういえば地元のワイナリー“岩の原ぶどう園”で見た。
早速駄目もとで、電話を取り、相談してみた。『出来なくは無いが、話しを聞いてみたい。』との回答。直ぐに飛んだ。
出迎えてくれたのは、なんと昨年社長に就任された坂田社長だった。Tシャツにジーンズで飛び出して、失礼した。*坂田社長は元サントリー幹部、15年間輸入ワインに携われた方
同席されたのは、製造部長の高谷さん。親身に相談に乗ってくれた。
『地元の葡萄でジュースを作るのに、協力できるなんて嬉しい。』と言っていただけ、話しはまとまった。
さて、“他に無い葡萄ジュース”を作ろう!で製造方法と仕上げについて、ご紹介したい。
キャンベルは黒葡萄だが、圧搾した果汁はピンク色。実は白い、皮の内側のアントシニアンが酵母によって分解されて赤い色が出る。その他人工着色して赤い葡萄ジュースにしているものもあるそう。手間を掛ければ高くつくし、安く作ろうと思えばどのようにもなるらしい。
生産者の方に約束した“他に無い葡萄ジュース”。圧搾果汁の濁ったピンク色で仕上げることに決まった。工程は収穫当日に圧搾、ステンレスタンク貯蔵で、翌日には5リットルのバッグインBOX入る。その後は冷凍保存。フレッシュ感そのままに、キャンベル本来の果実味を楽しんでもらえる。
こうして、“北代キャンベルジュース”の夢は叶った。お客様へは9月上旬にご提供できる。
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【新潟・三和産 キャンベル種】
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【左:株式会社 岩の原葡萄園 社長 坂田敏 様  右:製造部長 高谷俊彦 様】
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【今年、店から寄贈した北代ぶどう園の案内看板】