イタリア商談報告 【第6弾 アチェッタイア・カゼッリ】

お客様に大好評のバルサミコ工房“アチェッタイア・カゼッリ”へ表敬訪問。温かなファミリーの“もてなし”とその“歴史”と“愛”に感動!!
バルサミコの聖地、フェラーリの聖地“モデナ”で、親子4代で営まれてきたバルサミコ工房、創業は1862年にまで遡る。現在、工房を増床中。右側の写真は、白ブドウを3~4日間かけて煮詰める大鍋(と言ってもその容量と仕込みの単位が小さいのが解る)。
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左が3代目の父、右が4代目のシモーネ氏。
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先代の頃のバルサミコづくりの様子を残した写真。白ブドウを足で踏んで、屋外に大鍋を設置、そこで3日間程度キャラメル色になるまで、日の番をしながら、煮詰めていく様子。
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これらの写真は、工房の入り口付近に置かれている昔使用していたバルサミコづくりの道具達とともにディスプレィされている。“古いものを大切に”という心が伝わってくるのと、その歴史を伝承して行きたいという強い意識も感じられる。左側の写真は、バルサミコが貯蔵、熟成される屋根裏部屋の壁にはめ込まれたカゼッリのロゴをあしらったステンドグラス。これ、真似したいなぁ。
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上の写真のシモーネ氏は、現在34歳。昔、このモデナの土地では、子供が生まれるとその家ごとにバルサミコを仕込んで、嫁に行く日に持たせるなどの習慣があった。当然、彼の家はそれが業なので、自分の生まれた時に仕込まれた34年物のバルサミコがある。左側の写真が彼のバルサミコ、あとでティスティングしてもらいます。と、誇らしげ。右側の写真は初代が、初めて仕込んだ時の樽、1862年物。
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左側の樽は1921年もの。これは誰のかというとシモーネ氏のお爺さんが生まれた時のものだそう。
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バルサミコの貯蔵、熟成庫は、屋根裏に必ず存在する。その理由は、風通しがいいことに尽きる。バルサミコの樽は、基本5種が1セットになって仕込まれる。その樽の種類は樫、さくら、ナラ、ケヤキ、栗、アカシアなどを材料として作られたもの。大樽、中樽、小樽1、小樽2、小樽3のようなイメージ。煮詰めキャラメル色の白ブドウ液(モストコットと言います)をその5樽に満タンにする。1年するとどの樽も目減りするので、小樽3へ小樽2から、小樽2へ小樽1から、小樽1へ中樽から、中樽へ大樽から、モストコットを補充して行き、大樽へは新しいモストコットが加えられ、どれも空になることは一生無い。バルサミコ・ディ・トラディツィオナーレと名乗れるものは12年の歳月が必要。25年を過ぎるとエクストラ・ヴェッキアと呼ばれるものになる。右側の樽、初めて見た縦型のもの。バルサミコ樽は芸術品、その職人の感性も変わってきている。最近、このようなものも多いとか。。。
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下の写真が25年もののエクストラ・ヴェッキア。その年数を過ぎても名称は変わらない。
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この大樽には、ボッテ・マードレ(母の樽)と書いてある。5本セットの樽の元である。
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とても素敵なティスティングルーム、右側の小さな陶器はお土産の扇子のお礼に頂きました。
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パルメザンチーズのスフォルマティーノとパルミジャーノ・レッジャーノ。
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カゼッリの商品、フレッシュの木苺やブルーベリーをアルコールに漬け込んで造るリキュールもある。右側の写真の右端に写るのが、当店で直輸入、お客様へご紹介しているアチェート・バルサミコ“リゼルヴァ・オロ”その製法は樽5種が基本、唯一の違いは、小樽では無く、大樽で12年熟成されていること。樽へのモストコットが触れる面積が大きい。それでもカゼッリの技術の高さから、その味については、お客様のお墨付き。
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